NOBUO SENSEI’S BODY LESSON
バレエの軸は、どこからつくる?
「軸(じく)について考える」
BASIC ANSWER
バレエの「軸」とは何か
軸とは、身体を固めることではなく、動きの中で自分の中心を保つための基準です。
ルルベ、プリエ、パッセ、アラベスクでは、身体の形が次々に変わります。そのたびに足裏の荷重、骨盤の位置、体幹、頭の位置も調整されます。藤野先生は、足元から頭までを一本の柱として捉えながら、その柱をつぶさず、曲げすぎずに動くことを「軸を育てる」考え方として伝えています。
WHO THIS IS FOR
こんな悩みがある方へ
- ルルベで前や後ろに傾いてしまう
- 足裏の親指側・小指側のどちらかへ偏る
- プリエで腰が落ち、座るような形になる
- パッセや片足立ちで骨盤の位置が安定しない
- 「引き上げて」と言われても方法が分からない
- 猫背やスマートフォンを見る姿勢が気になる
WHAT CHANGES
足裏の“真ん中”から見直す3つのポイント
足裏の偏りに気づく
親指側か小指側へ体重が逃げていないかを観察します。「土踏まずそのものに乗る」という意味ではなく、左右どちらにも偏らない中間を探します。
ルルベの位置を整える
足の甲側・足裏側のどちらかへ潰れず、指の骨が床へ向かう位置を探すことで、ルルベの土台を見直せます。
全身を一つにつなぐ
足元だけで終わらせず、骨盤、体幹、背骨、頭までを下から上へつなげて、全身の軸として捉えます。
BOTTOM TO TOP
足裏から頭まで|軸を整える7つの目安
| 場所 | 確認すること |
|---|---|
| 1.足裏 | 親指側・小指側のどちらか一方へ偏らず、足裏全体の中で自分の中央を探します。 |
| 2.足首 | 内側・外側のどちらかへ折れず、足裏の上に足首がどう乗っているかを観察します。 |
| 3.坐骨 | 骨盤の下部にある左右の坐骨を意識し、片側だけが落ちたり回ったりしていないかを感じます。 |
| 4.股関節 | 脚だけを操作するのではなく、骨盤と大腿部がつながる場所から動きを考えます。 |
| 5.お腹 | 息を止めて固めず、体幹の中心を保ちます。「丹田」は解剖学的な器官名ではなく、身体感覚上の目安として扱います。 |
| 6.背骨 | 必要なカーブをすべて消そうとせず、足元から受けた力が上へつながる位置を探します。 |
| 7.首・頭 | 顎を上げすぎたり引きすぎたりせず、背骨の延長上に頭がある感覚を確かめます。 |
3-STEP AXIS CHECK
レッスン前に、自分の軸を確かめてみる
両足で立つ
親指側・小指側、前・後ろのどこへ荷重しているかを観察します。すぐに直そうとせず、最初の状態を知ることから始めます。
小さなルルベをする
バーや椅子に軽く手を添え、無理のない高さでルルベをします。足指が縮んだり、足首が内外へ崩れたりしていないかを確認します。
頭までつなげる
足元だけに集中せず、骨盤、お腹、背骨、頭までがどのように重なっているかを下から順に観察します。
安全のために:転倒しないよう、最初はバーや安定した椅子に手を添えて行ってください。痛み、しびれ、鋭い違和感、めまいなどがある場合は運動を中止し、必要に応じて医療専門職へご相談ください。
COMMON MISUNDERSTANDINGS
軸をつくるときの、よくある捉え違い
| 捉え違い | 見直すポイント |
|---|---|
| 真ん中=土踏まずに直接乗る | 足裏の一点に押し込むのではなく、前後左右への偏りを観察しながら、自分の中間を探します。 |
| 軸=身体を固める | 呼吸を止めて固定するのではなく、動きに応じて調整しながら中心を保ちます。 |
| 引き上げ=肩を上げる | 肩や首に力を集めず、足元から頭までのつながりを長く保つイメージで考えます。 |
| プリエ=腰を下へ落とす | 座り込むのではなく、足裏の支えと上半身の方向を保ったまま、股関節・膝・足首の動きを観察します。 |
FROM READING TO PRACTICE
記事で理解し、動画で“真ん中”を確かめる
この記事で基準を知る
足裏から頭まで、何をどの順番で確認するのかを言葉で整理します。レッスン前の予習にも使えます。
先生の示し方を見る
足裏の位置、ルルベの立ち方、全身を積み上げるイメージを、藤野先生の実演と説明で確認できます。
別の動きへつなげる
プリエ、パッセ、アラベスク、日常の立ち姿勢へ応用し、動くたびに自分の中心を探す習慣を育てます。
WATCH ON BALLET TV
藤野先生の実演を、動画で確認する
足裏のどこに立ち、全身をどのように積み上げるのか。文章だけでは伝わりにくい“真ん中”の探し方を映像で学べます。視聴にはログインと対象プランの登録が必要です。
EXPERT PROFILE
解説者|藤野暢央(ふじの・のぶお)先生
バレエダンサー/バレエピラティス講師/藤野富村バレエアート主宰
12歳よりバレエを始め、オーストラリア・バレエ学校へ留学。1997年に同校を主席で卒業後、香港バレエ団へ入団し、2002年にプリンシパルへ昇格。2005年から2007年までオーストラリア・バレエ団でシニアソリストを務めました。帰国後は舞台出演、振付、バレエピラティスの指導など幅広く活動しています。
バレエ安全指導者資格®︎でも講師を務め、ダンサーとしての経験と身体への理解を結びながら、動きを分かりやすく伝えています。
軸は、動きながら育てていく。
「ノブオ先生のカラダ講座」では、身体の構造と感覚をつなぐ解説をアーカイブで学べます。まずは「軸について考える」からご覧ください。
