NOBUO SENSEI’S BODY LESSON
基礎レッスンは、
身体の置き方を整える時間
BASIC ANSWER
バレエの基礎レッスンは、何のために行う?
自分の身体をどこに置き、どの方向へ引き上げ、床からの力や着地の衝撃をどう受けるかを整えるためです。
プリエやタンジュなどを繰り返す意味は、順番を覚えることだけではありません。立ち方・重心・引き上げ・足の置き方を何度も確認し、自分の身体に合った基本の作法を育てます。基礎は、複雑なテクニックの前に一度済ませるものではなく、踊り続ける限り見直していく土台です。
WHO THIS IS FOR
基礎の意味を見直したい方へ
- 基礎が同じことの繰り返しに感じる
- レッスンを続けても立ち姿が変わらない
- 歩くとかかとが大きな音を立てる
- 足首や膝へ衝撃を感じやすい
- 片足で反対の脚がぶら下がる
- 坐骨の真ん中に乗る感覚が分からない
LIGHT HEELS
「かかとウキウキモード」で、床へ沈み込まない
かかとは軽く触れる
立ったときに、かかとへ体重を落として押しつぶすのではなく、床へ軽く触れている状態を意識します。
全身を上へ保つ
足元が重く沈まないことで、足首、脚、骨盤、上体までが上へ続く感覚を探します。力で固めず、長さを保ちます。
次の動きへ備える
かかとに居座らず、プリエやタンジュなど次の動きへ移れる、反応のある立ち方を目指します。
言葉について:「かかとウキウキモード」は、かかとを常に目に見えるほど床から浮かせる指示ではありません。元記事では、かかとを床へ沈めず、軽く触れるように保つ感覚として説明されています。
CENTER YOUR WEIGHT
両足でも片足でも、坐骨の真ん中に自分を置く
| 場面 | 確認すること |
|---|---|
| 両足で立つ | 左右どちらかへ寄らず、両足に均等に乗れているかを観察します。かかとだけ、つま先だけへ重さを集めません。 |
| 片足へ移る | 動脚を持ち上げる前に、支持脚側の坐骨の下へ身体を置きます。反対の脚が身体からぶら下がる状態を避けます。 |
| 引き上げる | 支持脚へ押しつぶされるのではなく、足元から頭頂までの長さを保ちます。上体だけを反らしたり、肩を上げたりしません。 |
| 動きへ移る | 重心を整えたうえでタンジュや片足のポーズへ移り、軸が急に横へ逃げないかを確かめます。 |
RECEIVE THE FLOOR
歩く・着地する・立つときは、丸みを使って受ける
床へ硬くぶつかるのではなく、足部や脚の関節が持つ丸みと動きを使い、衝撃を受けながら置くことが大切です。
藤野先生は、歩行、ジャンプの着地、トウシューズで立つ場面でも「受け身の置き方」を意識するよう解説しています。かかとを大きな音とともに落としたり、関節を固めたまま床へ当てたりせず、足元から身体全体で受け止める作法を基礎の中で育てます。
安全のために:痛みを我慢して着地を繰り返さないでください。トウシューズでの練習は、十分な基礎力と指導者の許可・監督のもとで行いましょう。痛み、腫れ、しびれなどがある場合は中止し、必要に応じて医療専門職へご相談ください。
3-STEP BASIC CHECK
レッスン前に、立ち方と重心を確認する
両足で静かに立つ
バーに軽く手を添え、左右、前後のどこへ重さが偏っているか観察します。かかとは床へ軽く触れます。
片足へゆっくり移る
支持脚側の坐骨の下へ身体を移し、上体を横へ倒さず、頭頂までの長さを保てる範囲を探します。
小さな動きで確かめる
小さなタンジュや歩行で、足音、かかとの重さ、軸の位置を確認します。大きく動く前に基本の質をそろえます。
COMMON MISUNDERSTANDINGS
バレエの基礎で起こりやすい捉え違い
| 捉え違い | 見直すポイント |
|---|---|
| 基礎は初心者だけのもの | 経験年数にかかわらず、身体の置き方と使い方を整え直す時間です。複雑な動きほど基礎の質が影響します。 |
| かかとを浮かせ続ける | 「かかとウキウキ」は高さを作ることではなく、かかとへ重く沈まず軽く接する感覚です。 |
| 片足は脚力で耐える | 支持脚だけを固めず、坐骨の下へ身体を置き、全身の長さと引き上げを保ちます。 |
| 着地は床へ止める | 硬くぶつけて止まるのではなく、関節の動きと身体全体で床からの力を受けます。 |
FROM READING TO PRACTICE
記事で整理し、動画で立ち方と受け方を確かめる
この記事で意味を知る
基礎レッスンが整える、かかと・重心・引き上げ・着地の4つの要点を整理します。
先生の身体の置き方を見る
かかとの軽さ、坐骨の真ん中へ乗る感覚、歩行や着地で床を受ける方法を映像で確認します。
毎回の基礎で育てる
プリエ、タンジュ、片足立ち、歩行へ少しずつつなげ、同じ確認を積み重ねます。
WATCH ON BALLET TV
「かかとウキウキモード」を、藤野先生の動きで確認する
文章だけでは伝わりにくい、かかとの軽さ、坐骨の上へ身体を置く位置、床からの力を受ける動きを映像で学べます。視聴にはバレエTVへのログインと対象プランの登録が必要です。最新の条件は動画ページでご確認ください。
EXPERT PROFILE
解説者|藤野暢央(ふじの・のぶお)先生
バレエダンサー/バレエピラティス講師/藤野富村バレエアート主宰
12歳よりバレエを始め、オーストラリア・バレエ学校へ留学。1997年に同校を主席で卒業後、香港バレエ団へ入団し、2002年にプリンシパルへ昇格。2005年から2007年までオーストラリア・バレエ団でシニアソリストを務めました。帰国後は舞台出演、振付、バレエピラティスの指導など幅広く活動しています。
バレエ安全指導者資格®︎でも講師を務め、ダンサーとしての経験と身体への理解を結びながら、動きを分かりやすく伝えています。
繰り返す基礎を、身体が変わる時間へ。
「ノブオ先生のカラダ講座」では、身体の構造と感覚をつなぐ解説をアーカイブで学べます。まずは「いつも大切な バレエ基礎」からご覧ください。
