「伸ばせるところを探してみよう」ノブオ先生のカラダ講座

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怪我や年齢で身体が変わったときのバレエ|クセ・アラインメントを見直す

NOBUO SENSEI’S BODY LESSON

できなくなったことより、
今から伸ばせるところへ

解説:藤野暢央先生 公開: 更新: 編集:バレエジャポン編集部
藤野暢央先生によるノブオ先生のカラダ講座『伸ばせるところを探してみよう』
先に結論 怪我や年齢によって身体が変わったとき、「以前と同じ身体へ戻す」ことだけを目標にすると、失ったものばかりが見えやすくなります。藤野暢央先生は、足首の怪我とリハビリを通して、身体のクセやアラインメントを見直し、今の身体で伸ばせる感覚・技術・芸術性を探す視点を語ります。ここでの「伸ばす」は、無理に柔軟性を広げることではなく、身体の使い方と踊りの可能性を学び直すことです。

BASIC ANSWER

「伸ばせるところを探す」とは?

怪我をした場所を無理に伸ばすことではなく、今の身体で改善できる支え方、感覚、動きの選択、表現の幅を見つけることです。

身体の一部に制限があっても、足裏の重心、骨盤と脚の関係、呼吸、背中、音楽の受け取り方など、見直せる要素は複数あります。一か所を以前の状態へ戻すことだけに集中せず、全身のつながりの中で「どこなら安全に学び直せるか」を探すことで、踊り続ける別の道が見えてきます。

WHO THIS IS FOR

身体の変化に戸惑っている方へ

  • 怪我の前と同じように動けず焦っている
  • 年齢とともに身体の反応が変わった
  • 無意識のかばい方やクセが気になる
  • アラインメントを基礎から見直したい
  • テクニックに限界を感じている
  • ピラティスをバレエへどう活かすか知りたい
  • 今の身体でも自分らしく踊り続けたい

NOTICE THE HABITS

怪我や不安のあとに見直したい身体のクセ

観察する場面 見直す手がかり
立っているとき 痛みを避けるため、無意識に片側へ重さを逃がしていないか。
プリエ 足裏、足首、膝、股関節の方向を保てる範囲か。深さを優先していないか。
ルルベ 足指を丸めて床をつかむ、外側へ逃げるなどの代償がないか。
上半身 下半身の不安を補うため、肩、顎、背中を固めていないか。
呼吸 難しい動作や不安な側へ乗る前に、息を止めていないか。

クセの観察は、怪我の原因を自己診断するためではありません。痛みや不安を避けるために身体が選んできた方法を責めず、現在も必要かを指導者や専門職と確認するための材料にします。

REDISCOVER ALIGNMENT

アラインメントは「正しい形」ではなく、動ける関係

01

足裏から確認する

足首の見た目だけを直さず、足裏の接触と重さの移動から、膝・股関節へどう力がつながるかを観察します。

02

全身の関係で考える

一つの関節だけを隔離して正解へ押し込まず、骨盤、背骨、腕、視線を含む全身の中で位置を見直します。

03

動きの中で再確認する

静止した姿勢だけで判断せず、許可された範囲のプリエやタンジュで、呼吸と方向を保てるかを確かめます。

WHAT CAN STILL GROW

今の身体で伸ばせる3つの可能性

01

身体感覚

以前は意識しなかった足裏、呼吸、背中、関節の方向へ気づき、調整の手がかりを増やします。

02

技術の選択

高さや回数だけを基準にせず、今の可動域と支えで、音楽と次の動きへつながる方法を選びます。

03

芸術性

怪我、迷い、復帰の過程も身体の記憶として残ります。その経験を、役や音楽の解釈へどう生かすかを考えます。

3-STEP RELEARNING

今の身体でバレエを学び直す3段階

1

現在地を確認する

医療・リハビリ上の指示、痛みや不安が出る動作、できる動作を整理します。以前の状態を基準に決めつけません。

2

一つの関係を見直す

足裏と足首、骨盤と脚、背中と腕など、全身から一つの関係を選び、小さな動きで観察します。

3

踊りへ戻して共有する

バレエの基本動作で試し、変化、症状、不安を指導者や担当専門職と共有して次の負荷を決めます。

大切な境界:この記事は、怪我の診断、治療、リハビリ計画、舞台復帰の可否を判断するものではありません。痛み、腫れ、しびれ、脱力、不安定感などがある場合は運動を中止し、担当する医療・リハビリ専門職へご相談ください。

COMMON MISUNDERSTANDINGS

身体を学び直すときの捉え違い

捉え違い 見直すポイント
以前と同じなら復帰成功 身体は経験とともに変わります。現在の身体で安全に踊り、調整できることを重視します。
伸ばす=柔軟性を広げる 可動域を無理に増やす意味ではありません。感覚、支え、選択、表現も伸ばせる要素です。
ピラティスだけで復帰できる ピラティスは身体を観察する選択肢の一つです。医療・リハビリ上の計画やバレエ技術の段階に代わるものではありません。
制限があれば芸術性も下がる 技の大きさだけが表現ではありません。音楽、間、視線、経験から生まれる解釈も踊りを深めます。

FROM READING TO PRACTICE

記事で整理し、動画で復帰と再発見の過程を聞く

STEP 1|無料

伸ばせる要素を整理

身体のクセ、アラインメント、感覚、技術、芸術性を、今の身体から見直します。

STEP 2|動画

藤野先生の経験を聞く

足首の怪我から復帰する過程、身体の再発見、踊ることの意味を本人の言葉で学びます。

STEP 3|共有

自分の次の一歩を決める

医療・リハビリ上の指示を踏まえ、指導者と相談しながら、次に見直す一つの要素を選びます。

WATCH ON BALLET TV

怪我の先で見つけた身体と、踊り続ける意味を聞く

足首の怪我とリハビリ、身体のクセとアラインメント、ピラティス、テクニックと芸術性について藤野先生が語る動画です。公開状況や視聴条件は動画ページでご確認ください。

EXPERT PROFILE

解説者|藤野暢央(ふじの・のぶお)先生

バレエダンサー・バレエピラティス講師 藤野暢央先生

バレエダンサー/バレエピラティス講師/藤野富村バレエアート主宰

12歳よりバレエを始め、オーストラリア・バレエ学校へ留学。1997年に同校を主席で卒業後、香港バレエ団へ入団し、2002年にプリンシパルへ昇格。2005年から2007年までオーストラリア・バレエ団でシニアソリストを務めました。帰国後は舞台出演、振付、バレエピラティスの指導など幅広く活動しています。

バレエ安全指導者資格®︎でも講師を務め、ダンサーとしての経験と身体への理解を結びながら、動きを分かりやすく伝えています。

藤野富村バレエアート公式サイト

今の身体にしか見つけられない、次の踊りへ。

「ノブオ先生のカラダ講座」では、身体の変化と踊りへの向き合い方を結ぶ解説をアーカイブで学べます。まずは「踊ることが好きだから」からご覧ください。

動画:「踊ることが好きだから★2月11日 2024年」|バレエTV

編集方針:本記事は、藤野暢央先生による動画内容をもとに、怪我や年齢による身体の変化を抱える方が要点と安全上の境界を理解しやすい形でバレエジャポン編集部が構成しています。

免責事項:本記事は一般的な学習情報であり、医療上の診断、治療、リハビリ計画、舞台復帰の許可を目的とするものではありません。怪我や不調がある場合は、担当する医療・リハビリ専門職へご相談ください。

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