バレエ安全指導者資格®︎との出会いと学ぶことの楽しさと
バレトンクラスが安定してきた頃、自分の知識量にふと不安を感じることがありました。
身体のことやトレーニング方法について質問を受けても、自分の経験した中でしか答えることができず、限られた知識の中では納得のいく答えを導き出せていないと感じていました。
長男も習い事の一つとしてバレエを続けているのですが、私の時代のバレエとは多くの違いがあると気づきました。
コンクールの種類も多様になり、「大人リーナ」という言葉が生まれ、レッスン内容もバレエだけではなく、さまざまな分野のトレーニングを取り入れるようになり、その進化に驚かされました。
趣味の範囲でしかやってきていないバレエをもう少し深く知りたい、そしてバレトンでも活かせる知識を身につけたいと考えていたところ、『バレエ安全指導者資格』を見つけました。
講義内容はどれも魅力的で、一つの資格でこんなにも多くのことが学べる機会は他にはない!と思い、即決しました。
講義がスタートすると毎時間の内容が興味深く、90分間一瞬も聞き逃せないと思うほど集中しました。
大学の講義でもこんなに真剣に取り組んだことはなかったかもしれません。学びを重ねる中で、母親という立場だからこそ気づけたことも多くありました。
子どもの成長段階で感じていた不安に答えを見つけられたり、栄養学では子供の日々の食事の悩みが解消できたり、発達心理学では指導の在り方を深く考えさせられたりと、学びの幅はとても大きなものでした。
知識が増えていくことが純粋に楽しく、今の自分だからこそ吸収できる学びは、自信にもつながっていきました。
今の時代、情報が簡単に手に入るからこそ、情報過多に惑わされない、正しい知識を自分で判断する力が必要だと感じます。この10年、20年の間にスポーツ医学が進歩したことで、怪我をしにくい身体づくりを目指せるようになり、メンタルトレーニングも一つのスキルとして確立されるなど、大きな変化がありました。
そしてAIの発展もあり、これからもさらに進化は続いていくでしょう。年齢にとらわれず、時代の変化に柔軟に対応し、自分自身をアップデートし続けていけたいと感じました。
今回、コラムのお話をいただいたときには、大したことは書けないかもしれないと思っていましたが、書いていくうちに、自分が歩いてきた道には意外とたくさんの出来事や学びがあったことに気づき、振り返る時間そのものがとても面白く感じられました。
皆さんもぜひご自身の歩いてきた道を振り返ってみてください。きっと自分でも気づいていなかった一面に出会えるかもしれません。それが、これからの指針になることもあると思います。
私自身は行動することの難しさやその必要性、そして支えてくれている家族や出会ってくださったすべての方々への感謝を改めて実感しました。
これからも、自分のために、自分を必要としてくれている人たちのために、学び続けていきたいと思います。
ここまで読んでくださった皆さまに、心より感謝いたします。
進藤香織
編集部より
今回が最終回となりますが、お忙しい中、快く執筆をお引き受けくださったことに、心より感謝申し上げます。
これまでの連載を通して、人生のさまざまな岐路において、筆者である進藤さんがご自身を信じ、また人との出会いを大切にしながら、柔軟に学びを重ねてこられた姿勢に、編集部一同、深く共感いたしました。
「母として」「指導者として」「学び続ける一人の人として」
それぞれの視点が自然に重なり合い、まさに“今の時代に生きるバレエ人”の新しい形を感じさせてくださいました。
特に、これからの人生において多くの喜びや困難に直面するであろう若い世代の方々にとって、それらにどのように向き合い、解決していけばよいのか、そのヒントとなる貴重な言葉をたくさん届けてくださいました。
あらためて、真摯で温かなメッセージを寄せてくださったことに、深く感謝申し上げます。
進藤さんの今後ますますのご活躍と、ご家族の皆さまのご健康を心よりお祈り申し上げます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
進藤香織先生プロフィール

桜井勢以子バレエ研究所にて桜井勢以子、石田泰巳に師事。
大学卒業後、ボディケアセラピストとしてボディメンテナス技術を習得。
バレエを取り入れたエクササイズのバレトン®︎インストラクター資格取得。
JADP認定乳幼児リトミックインストラクター®︎資格取得。
現在、桜井勢以子バレエ研究所にてバレトンクラスと親子バレエクラスの講師
バレエ安全指導者資格®ベーシック講座、プロフェッショナル講座修了。
バレエ安全指導者資格®︎認定講師。
【桜井勢以子バレエ研究所】
https://sakurai-ballet.com
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contact@ballet-japon.com

