『育児修行がくれた、最強の武器』進藤香織先生(バレエ安全指導者資格修了講師コラム)

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育児修行がくれた、最強の武器

今回は、育児とバレトンについてお話をしたいと思います。

一人目を出産したあと、セラピストとして復帰するには保育園探しが必須でした。
ところが、すでに退職していた私は「就労ポイント」が全く足りず、確実に待機児童扱い。当時住んでいた地域では200名ほどが順番待ちで、フルタイムで働いていなければ預けられる見込みはほとんどありませんでした。
もともと「子どもがある程度大きくなるまでは仕事を優先しない」と決めていたので、思い切って子どもとの時間を大切にする方向へシフト。

そうして時は流れ、2歳差で次男が誕生。二人の息子に囲まれた賑やかな日々は、仕事のことを考える余裕もなく、黙々とこなす修行のよう。買い物へ行くにもメイクをする気力もなく、公園では一箇所にとどまらない目の離せない兄と、まだ小さくて危なっかしい弟が別々に遊ぶので、ひたすら追いかけ回し、家ではお昼寝のタイミングも合わず休憩もできない。
「早く1日が終われー!」「朝よ来ないでー!」と心の中で叫ぶ毎日でした。
今振り返れば「もっと上手くできたのでは」と思うことも多いけれど、当時の私にとっては母としての暗黒期。
今では笑い話にできる修行期間だったのかもしれません。

そんな育児修行を経て、長男が小学校に上がる頃、世の中はコロナ禍へ。
外出もままならない生活の中で自分と向き合う時間ができた時、YouTubeでバレトンに出会いました。
産後すっかりバレエから離れていた私にとって、バレトンはぴったりでした。ヨガマット一枚分のスペースがあれば十分で、バレエのように厳密な外旋やつま先の意識も不要。ただ楽しく体を動かし、汗をかき、ストレスを手放す。
その時間は、コロナ禍で塞ぎ込んでいた心を一気に解放してくれました。

「この資格を取ってみたい」その気持ちはすぐに湧き上がりました。

最初から「教えたい」という思いがあったわけではなく、以前どこかで耳にしていた「資格は3つ持っているといい」という言葉が頭の片隅に残っていたのです。
これまでの私の履歴書には、自動車免許、SAJスキー検定1級、防火防災管理者といったパッとしない資格が並んでいました。だからこそ、バレトンインストラクター資格に挑戦するのに迷いはありませんでした。
積極的な行動ができるようになったのは、昔からではありません。
子育てを通して「自分が動かなければ子どもを守れない」という場面を繰り返し経験し、その中で決断力や行動力がいつの間にか育まれていたのです。母になったことで手に入れた、最強の武器。
そう思えるようになった今は、あの育児修行期間にも感謝、そして「お母さんを鍛えてくれてありがとう」と子供達にも感謝です。

次回は、妊娠を機に離れていたバレエと三度目の再会。
止まっていた自分の時間が再び動き出した瞬間について綴っていきたいと思います。

進藤香織

編集部より

1行1行の中にも多くの戸惑いや迷い、ご苦労が詰まっていると思います。
きっと、同じようなご経験をされている方にとっては、共感で満たされる時間になるのだと思います。
「早く1日が終われー!」「朝よ来ないでー!」というお言葉は、この経験がない私のような者にとっても、とても貴重で心に残りました。初めてのことばかりで、どんなに調べても学んでも、その通りにはいかないこと。
毎瞬、気の抜けない日々を過ごされているお母さん方を心から尊敬します。
そして、これからお子様を持つ方にも、ぜひ読んでいただきたいと思いました。
今回も、大変貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

進藤香織先生プロフィール

桜井勢以子バレエ研究所にて桜井勢以子、石田泰巳に師事。
大学卒業後、ボディケアセラピストとしてボディメンテナス技術を習得。
バレエを取り入れたエクササイズのバレトン®︎インストラクター資格取得。
JADP認定乳幼児リトミックインストラクター®︎資格取得。
現在、桜井勢以子バレエ研究所にてバレトンクラスと親子バレエクラスの講師
バレエ安全指導者資格®ベーシック講座、プロフェッショナル講座修了。
バレエ安全指導者資格®︎認定講師。

【桜井勢以子バレエ研究所】
https://sakurai-ballet.com

進藤先生へのご質問、ご感想等はこちらよりどうぞ!
contact@ballet-japon.com

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