神経性やせ症をきっかけに~「学ぶ」「アウトプットする」~
「神経性やせ症」の不安から抜け出すためにはまずは知ることから、と考えました。
なぜそうなったか、何が起こってるのか。⾊々と調べているうちに、「バレエ安全指導者資格®︎」に出会いました。
やっぱり踊り続けたいし、間違った⽅向に導かないように伝えていきたい。栄養学、解剖学、⽣体⼒学、⾳楽理論、バレエ史…ダンサー向けにポイントを絞って学ぶことで「踊ることー⾷べることーからだ」の理解を多様な視点から深めることができました。⾃分の経験とも参照し、距離をとって考えることで、間違ったことをしてきたことを体にごめんねと謝ったり、健康に踊り続けるためのヒントを知ることで実践に繋げたい!と思ったり、安全を守ればバレエも「⾃由」なんだと思うことが多くありました。
また、適切な⾷事・トレーニングによって「踊れるからだ」ーポジティブに⼼⾝健康であることを考 え、他の⼈が同じような苦しみを味わないように⾏動したいと強く思うようになりました。何よりも、超充実した内容に、⽇常に踊りと学びと発⾒がある贅沢な時間⾃体が⼼の糧となりました。
もう⼀つ、「ポジティブな逃げ道」として「アウトプットする」ことがあります。
私には踊りという⼿段がありました。苦しめたきっかけも踊りだったけど、エネルギーや癒しになるのも踊りです。
退院してすぐに、再び踊りたいと思い、元に戻すのではなく新しい⾝体(治療でむくんだ⾝体であり、その後変化する)と向き合うために「Phoreographyーうごきをつくるリハビリ」を始めました。
“その⽇の動詞を決めて20秒程度の振付を作る。
振付を踊る写真をトイカメラのセルフタイマーで撮影する。ロール状感熱紙に⽩⿊写真が即座に印刷される。
翌⽇にこの写真から始まる振付を作り、踊る写真を撮影する。写真が前⽇のロール状感熱紙に連続して印刷される。
以上を毎⽇繰り返し、振付・ダンスを構築すると共に、⽇々変化する⾝体を記録し、5ヶ⽉の⾝体を視覚化する。1発で写真を撮ることで毎⽇″本番″を迎える。印刷された写真の間の余⽩からは動きを想像できる。″
「踊る」とは…?
歩けず、動けなくなった経験から様々な「うごき」がたとえ⼩さくとも愛おしく感じていました。写真に写るのは切り取られ⽌まっている ”私の⾝体” でも、「うごき」は外にも多種多様に溢れ、作らずとも⽇々⽣まれ続けます。ダンスを通し、今・瞬間を写真に残し創ることで、繋がる⽇常を豊かに発⾒することを⽬指して、ほぼ毎⽇継続し、2年経った現在も続いています。(リハビリではなく作品として制作中)
また、⼊院中の点滴からインスピレーションを得て発展した《UzumekuAru ウズメクアル》(2024年6⽉)という⾃主公演を⾏い、踊ったこともポジティブに向かうための経験になっていたと思います。不思議なことに、このアウトプットを⾏った以降はとても好調になっていきました。
⻑いお付き合いになる「神経性やせ症」。私もまだ治療中です。そんな中「学ぶ」「アウトプットする」は多くの発⾒をもたらしてくれて、外にも視点を広げてくれました。1⼈にならず、体の中にこもるのではなく、外を⾒ながら楽しんで、ちょっとだけ⾃分⾃⾝の進む姿を照らし合わせながら、「⾃分に合った」やり⽅で、⼩さなステップを積み重ね続けることが⼤切だと感じています。
最近は、神経性やせ症になる前以上に「踊る」豊かさや難しさを感じます。「バレエ安全指導者資格®︎」に出会えたことは、学ぶこと・踊ること・伝えるこに対する⼤きなエネルギーとなっています。
ただ動くことは健康であればできるかもしれない。
それもやり続けることは難しいけれど、動くだけでは「踊る」ではありません。
「踊る」とは何か?
さらに考えていきたいと思います。
杉本音音
杉本音音先生プロフィール

1996年生まれ。東京都世田谷区出身。4歳より新体操とクラシックバレエ、15歳でコンテンポラリーダンスに出会う。立教大学現代心理学部映像身体学科卒業。新体操指導歴6年。
様々な振付家の作品に出演。ワークショップも行う。階段を振付として使用したダンス作品「6steps」プロジェクトメンバー。(コンセプト・発起人:木村玲奈)
その他、音楽・写真・テキスタイル・美術・映像など他分野とコラボレーションでの企画、振付、パフォーマンスを行う。身体を以って紡ぐ・思考することを目指して日々″今日のダンス″を探している。
【杉本音音先生オフィシャルサイト】
https://neonsugimoto.jimdofree.com/
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contact@ballet-japon.com

『踊れるからだをつくろう!』〜バレエと食・身体を考えるフォーラム〜
杉本先生が直接お話してくださるイベントが8月13日に開催されます。
アーカイブでの配信もございますので、ぜひお気軽にご参加ください♪
詳細は下記アドレスよりご覧ください。
https://safedance.jp/ws/forum_2025_78/
摂食障害についてもっと知りたい、ご自身をチェックしたい方はSDAメディカルチーム作成の下記ページをぜひご覧ください。


