Ep.05 「ドイツ留学で感じたこと」
こんにちは!ご覧いただきありがとうございます。
今回は、私がドイツで過ごしたバレエ留学時代のことについてお話しします。
具体的なスケジュールや、日本とドイツのバレエ環境の違いなど、リアルな体験をもとに綴っていきたいと思います。
なぜドイツへ行ったのか
昔から「海外でバレエを学びたい」という思いがありました。
10代も終わろうとしていた頃、「本格的にバレエアカデミーで学ぶなら今しかない」と思い、留学を決意しました。
当初はヨーロッパやアメリカなど、広い範囲でバレエ学校を探していましたが、費用面やメソッドの観点から、自分に合った学びができるドイツに絞ることにしました。
もともとロシアバレエが好きで、ワガノワメソッドを学びたいという思いがありました。しかしロシアでは戦争が起こり、安全面を考慮してヨーロッパ内で学べる場所を探すことに。
そのなかで、ドイツでもワガノワメソッドが学べることを知り、さらに年齢的に受け入れてもらえる学校も限られていたため、最も魅力を感じたドイツでのアカデミーを選びました。
日本でもワガノワメソッドを学ぶことは可能ですが、海外のバレエ学校のように毎日バレエ漬けの環境は少なく、また将来的にヨーロッパでの就職を目指していたため、現地での生活を通して環境に慣れる必要があると感じ、留学を決意しました。
ドイツでの生活で学んだこと
最初の試練
初めてのドイツ留学は1人での挑戦でした。まずは友達づくりからのスタート。
ワクワクした気持ちで向かったはずが、最初に感じたのは「孤独」でした。
でも、自分から積極的にコミュニケーションを取っていく中で、自然と勇気や言語力が身についていきました。
バレエ生活
日本ではロイヤルメソッドで学んでいたため、ワガノワメソッドを一から身体に染み込ませるのは簡単ではありませんでした。
アラベスクの出し方、上体の使い方、音の取り方など、初めはうまくいかず落ち込むことも多くありました。
それでも少しずつできることが増えていき、先生から褒めてもらえる機会も増えたことで、やりがいを感じられるようになりました。
参加自由の夜クラスに出たり、自主練を重ねたり、先生に積極的に意欲を見せることで注意してもらえることも増え、大きな役をいただく機会にもつながりました。
特に、2年目にデミソリストのアンダーキャストから本役に選ばれた時の喜びは、今でも忘れられません。
試験、オーディション、公演のリハーサルを並行して行っていた時期は、精神的にも肉体的にも限界に近く、ひとりで泣いたこともありました。
そんな時、校長先生が何度も私をハグしてくださり、「あなたには誰よりも表現力があり、舞台で輝ける力がある」「あなたの未来は輝いている」と言ってくれた言葉に何度も救われました。
また、ケガをしたとき、友達がかけてくれた
「いつか絶対、あなたの時間がくるよ」
という言葉も、今でも心に深く残っています。
言葉の力は本当に大きくて、辛いときでもその言葉たちが私を支えてくれました。
最後の夏のパフォーマンス中には、手術した方とは逆の膝を痛めてしまい、心が折れそうになりました。
それでも、先生方やクラスメイトの励ましのおかげで、私はまた踊ることができています。
バレエだけではなく、精神的にも身体的にも大きく成長できた2年間でした。
生活面
文化や生活習慣の違いに戸惑うことも多かったですが、毎日のように新たな発見があり、充実した日々を過ごすことができました。
アカデミーや寮では、さまざまな国籍の友達ができて、世界中に友達ができたことはかけがえのない宝物です。
ドイツならではのオクトーバーフェストやクリスマスマーケット、寮でのパーティーなど、日本では経験できない文化を肌で感じられたのも貴重な体験でした。
言語に自信がなくても、まずは話しかけてみる。恐れずに飛び込んでみる。その積極性が何よりも大切だと学びました。
実際に現地に行ってみなければわからないこと、感じられないことが本当にたくさんあります。
たった2年とは思えないほどの濃密な時間と経験は、私の人生の宝物です。
私のドイツでのスケジュール(平日)
時間帯/内容
9:00頃/ピラティスやワガノワクラス(曜日による)
10:00頃/クラシッククラス(毎日)
12:00頃/ポワント、コンテンポラリー、モダンなど
14:00頃/コレオグラフィー、リハーサル
19:00頃/夜のクラス(自由参加)や追加リハーサル
土曜日:クラシック+リハーサル
日曜日:自主練、美術館(1ユーロの日)、ピクニックなどリフレッシュの時間
留学を経て、私が思うこと
ドイツから日本へ帰国する飛行機の中で、私は心に誓いました。
「絶対にまたヨーロッパで挑戦する」と。
一度、ヨーロッパでの就職活動では結果を残すことができず、悔しい思いをしました。
でも、それ以上に私はヨーロッパでのライフスタイルや価値観が自分に合っていると感じています。
だからこそ、もう一度、挑戦したいと強く思っています。
日本と海外、どちらが良いという話ではありません。
海外に行ってはじめて気づけた日本の良さも、数え切れないほどたくさんあります。
大切なのは「自分に合った環境を見つけること」
言葉も文化も違う場所での生活は決して簡単ではありませんが、私は心から「挑戦してよかった」と思っています。
そして、また挑戦したいと願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
豊口愛里彩
バレエジャポンより
ドイツでのご生活やご体験をシェアしてくださりありがとうございました!
クラシックバレエの世界は心を支えてくださるご家族やご友人の存在があっても、やはり実際に現地に行き、そこで生活をするのは自分一人。
そこがたとえ夢のような場所であっても、10代の若い方が言葉の壁もありながらそこで生きるというのは、並大抵のことではないと思います。
『バレエが好き』
言葉にするとたったそれだけのことであっても、そこに含まれている想いは数えきれないほどたくさん詰まっているのだと思います。
みんながみんな、そのように強い想いを持ち続け、日々努力し、生活していけるわけではないからこそ、その想いから生まれる踊りは人の心を揺さぶるのでしょうね。
そんなことを豊口さんの言葉から感じました。
インタビュー動画もすぐに公開となりますので、ぜひ豊口さんの生の声と想いをお聞きいただけたらと思います。
引き続きバレエジャポンは豊口愛里彩さんのチャレンジを応援してまいります。
みなさまもぜひ豊口さんの想いに耳を傾けてみてください。
そして応援とご支援をお願いいたします。

豊口愛里彩さんがチャレンジされておりますクラウドファンディングのページはこちら!
https://readyfor.jp/projects/ariari0817
今回、豊口さんが挑戦されているクラウドファンディングは、目標金額を達成した場合のみ、支援金を受け取ることのできるAll-or-Nothing方式となっております。
支援募集は7月21日(月)午後11:00までとなっておりますので、豊口さんのこれからの活躍を見てみたい方は、ぜひ応援のほど、よろしくお願い致します。
