TOPページ > バレエと栄養 > 「夏の栄養失調」にご注意!

体づくりの基本は、まずは栄養摂取から
バレエは、健康でなければ続けることは出来ません。
子どもから大人まで、いつまでもバレエを楽しみ、踊り続けるためにはレッスンだけではなく、日常生活におけるほんのちょっとの努力が大切です。
特に、食生活における『栄養摂取』は体をつくるうえで最も重要な要素。
体を酷使するバレリーナにとって切り離せない『栄養』を正しく理解し、美しく、しなやかで、力強いバレリーナを目指しましょう。
「夏の栄養失調」にご注意!
気温が高い日が続く今日この頃・・・
「疲れやすい」「元気が出ない」「食欲がない」など、体の不調が出てきていませんか?
この不調の原因は「暑さ」だけではありません。
実は、気がつかないうちに「栄養失調」になっているのが原因かもしれませんよ。
早速、普段の食事をチェックしましょう。

あなたが当てはまるものにチェックをしてみましょう。

■食事は麺類や菓子パン、サンドイッチなどの単品で済ませる。
■冷たい飲み物やアイスはやめられない。
■食欲があるときだけ食べる。
■同じものばかり食べて栄養が偏りがち
いかがでしたか?
実は、これらに当てはまるような食事の仕方では、気がつかないうちに「栄養失調」となっていることがあります。
栄養失調になってしまうと、
- ・レッスンですぐにバテてしまう
- ・集中力が続かない
- ・お肌がくすみやすい(顔色がさえない)
- ・パフォーマンスの低下
など、マイナスの要素がたくさん・・・。
だから、しっかりとした食事から栄養を摂ることが大切です。

夏の栄養失調にならないようにするコツは、実は食べ物の選び方や食べ方にあるのです!
2つのポイントに注意して食生活を見直してみましょう。

この時期、どうしても多くなるのがアイスクリームやかき氷、冷たい飲み物などの
「冷たい」もの。もちろん、暑い場所や太陽を浴びて火照った体をクールダウンさせるためにも冷たいものは必要です。しかし、食卓を見渡してみてください。
「冷たいものだらけ」になっていませんか?
食べ物の消化・吸収を行う大切な器官、胃腸は37度前後で効率よく働きます。
しかし、冷たいものばかり食べていると、胃腸の温度も下がってしまい、消化・吸収がうまくいかない原因になります。
胃腸の調子が悪く、消化・吸収がスムーズにいかないと、代謝の低下にもつながります。

胃腸を冷やしっぱなしにしないためにも、お味噌汁やスープなどの温かい汁物を加えたり、お茶を飲んだりして内臓の冷え予防をしましょう。さらに具だくさんにすることで不足しがちなビタミンやミネラルも補いやすくなりますよ♪
この時期に選びがちなのが「手軽に食べられる単品メニュー」ではないでしょうか。
たとえば、麺類やサンドイッチ、菓子パンなど。確かに、これらはとても手軽でおいしいですよね。しかし、落とし穴があることも忘れずに!それは、「栄養が偏りやすい」ということ。これではまさかの「栄養失調状態」です。特に麺類や菓子パンは脂質や糖質は十分に含まれていますが、身体の土台作りに必要な「たんぱく質」や、代謝に欠かせない「ビタミン・ミネラル」が不足がち・・・。このような状態で、「最近痩せたな・・・」というのは実は「やつれた」ということ。つまり、身体がSOSを発信しているのです。
あれとこれと・・・と1つずつ組み合わせるのはなかなか難しいけれど、「定食」ならご飯にお味噌汁、主菜、副菜がついてきます。この方法にすると、エネルギー源とそれを代謝するために必要なビタミン・ミネラル類がバランスよく手軽に食べられます。
パンやごはん、麺類をしっかり食べるのはエネルギー源を補うということですのでとても大切なことです。しかし、それだけではNG!
ここで必要になってくるのが「ビタミン」と「ミネラル」です。
「ビタミン」と「ミネラル」は、エネルギー源をきちんとエネルギーとして代謝するために欠かせない栄養素です。特にビタミンB群はエネルギー代謝に大きく関わっていますが、偏食や小食の方は不足しやすい栄養素となっていますので注意が必要です。
さらに、この時期の特徴として「汗をたくさんかく」ことが挙げられます。
この汗の成分、実は水だけではありません!
カルシウムやマグネシウム、ナトリウムといった体の機能の調整には欠かせない栄養素が汗と一緒に流れて行ってしまうのです。
体が資本のバレエダンサーにはエネルギー源に加えてビタミン・ミネラルはしっかり摂っていただきたい栄養素です。
これらのどの栄養素が不足しても栄養失調になる可能性があります。毎日の生活で不足しないように上手にコントロールを行うことで夏の栄養失調を防ぐとともに、パフォーマンスの向上につなげていきましょう!
管理栄養士:磯村優貴恵 プロフィール
ダイエット専門の管理栄養士としてサロンにて食事指導を経験。 その後、およそ3年間、日本料理やイタリアン、カジュアルフレンチなど、様々なジャンルの調理に携わり独立。 現在は栄養指導と調理の経験を活かして子供から大人まで、その人に合った食事指導を行っている。
資格:管理栄養士、フードコーディネーター、薬膳インストラクター
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