TOPページ > バレエと栄養 > 「脂肪」は本当にダイエットの敵?!

体づくりの基本は、まずは栄養摂取から
バレエは、健康でなければ続けることは出来ません。
子どもから大人まで、いつまでもバレエを楽しみ、踊り続けるためにはレッスンだけではなく、日常生活におけるほんのちょっとの努力が大切です。
特に、食生活における『栄養摂取』は体をつくるうえで最も重要な要素。
体を酷使するバレリーナにとって切り離せない『栄養』を正しく理解し、美しく、しなやかで、力強いバレリーナを目指しましょう。
「脂肪」は本当にダイエットの敵?!

ダイエットでつい天敵と思われがちな脂肪。
しかし、脂肪なしには私たちは生きていく事が出来ません。
脂肪について正しく理解し、脂肪と上手に付き合いましょう。
脂肪は効率のよいエネルギー源
たんぱく質や炭水化物は1gで4kcalのエネルギーとなります。
しかし、脂肪は1gで9kcalものエネルギーとなるので、同量のエネルギーを得る場合はたんぱく質や炭水化物に比べ少量で済みます。
普段から小食で、十分にエネルギーを得られていない場合は脂肪を含む食品をメニューに取り入れる事をお勧めします。
腹持ちの良さを効果的に利用!
脂肪が胃に入ると、胃の消化運動は緩やかになります。つまり、胃液の分泌が緩やかになり、食物の滞胃時間が長くなります。言い換えると「腹持ちがよい」ということです!
レッスンや公演の直前は脂肪の多いものを食べると体が重くなり、パフォーマンスにも影響がでてくる為、控えめにしましょう。
逆に今日は長時間食べられないな・・・という時は、食事に適度な脂肪を含むメニューを取り入れることで腹持ちを良くする事が出来ます。
必須脂肪酸で高コレステロール予防も!
必須脂肪酸は細胞膜の構成成分(リン脂質)となり、血小板凝集や血圧調整に関係する物質の生成に関与します。また、高コレステロール予防の働きもあります。
必須脂肪酸には大きく分けて2種類あります。
1)n-3系
トータルの脂肪摂取量は増えてもn-3系は不足がちといわれています
・α-リノレン酸・・・しそ油、えごま油、亜麻仁油 などに多く含まれる
・EPA、DHA・・・青魚に多く含まれる
2)n-6系
・リノール酸・・・オリーブ油、ごま油、ひまわり油 などに多く含まれる
・アラキドン酸・・・レバー、卵、サザエ、あわび などに多く含まれる
n-3:n-6=1:4の割合で摂るのが望ましいといわれています。
脂溶性ビタミンの吸収率UP!
ビタミンの中でもビタミンA,D,E,Kの4種類は脂溶性ビタミンと言われ、油と相性の良いビタミンです。そのため、これらを多く含む食材を取り入れる際は油で炒めたり、油をかけて食べたりするなど、油分と一緒に摂るようにすると、吸収率がアップして効果的でしょう。
保温効果でポカポカ!
体についている脂肪(皮下脂肪)は体内から体外への熱の放散を防ぐと共に、体外から体内への熱の侵入を防ぐため、体が急激に冷えたり熱くなったりということなく体温を調整する働きがあります。
このように、脂肪も理解して補給することで身体に良い効果をもたらしてくれます。
もちろん、摂り過ぎはダイエットの敵となりますが、上手に補給して健康的にダイエットしましょう!
管理栄養士:磯村優貴恵 プロフィール
ダイエット専門の管理栄養士としてサロンにて食事指導を経験。 その後、およそ3年間、日本料理やイタリアン、カジュアルフレンチなど、様々なジャンルの調理に携わり独立。 現在は栄養指導と調理の経験を活かして子供から大人まで、その人に合った食事指導を行っている。
資格:管理栄養士、フードコーディネーター、薬膳インストラクター
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