TOPページ > インタビュー > 何よりもまず、舞台にいる“姿”が美しくなければならないということ

新国立劇場バレエ団プリンシパル 本島美和さん
新国立劇場バレエ団で数々の作品の主役、ソリスト役を踊り、2011年からはプリンシパルとして活躍中の本島美和さん。舞台でのその美しい姿は、バレエを志す少女たちにとって憧れの存在です。そんな本島さんに、ご自身とバレエとの関わり、舞台への思い、役柄への取り組み方などをうかがいました。
── 新しいお教室のレベルが高かった?
周りのみんながとにかく上手で、私はできないことだらけ。「どうにかして、この中でちゃんと踊れるようにならないと」って必死でした。でも、そんなふうに目標が近いところにあったからこそ、頑張れたのではないでしょうか。隣に上手な子がいると、「そんなに脚が上がるんだ! 私ももっと上がるように頑張ろう」と思いますよね。バレリーナになる、という遠い目標だけでは、「バレエの舞台ってキレイだな」という思いだけで終わってしまったかもしれません。
── 難しい技術もたくさん習得する時期ですね。とくに難しいと感じていたことは?
豊川先生はポジションに関して特にとても厳しい方でした。特に、コンクールのためのお稽古──例えば、「眠れる森の美女」のオーロラ姫のヴァリエーションなどを練習するのですが、ステージに出て来てから踊り出すまでの間にすべきこと──歩き方とか、ポーズの取り方などに、かなり長い時間をかけて教えてくださったんです。これがとても難しく、私は早く踊り出したいのに、そこまでたどり着けない! 子どもだからもうイライラしてしまって(笑)。子どもの頃は、速く回ったりポワントで立ったり、と見てすぐわかることばかりに惹かれてしまうものだけれど、本当はその前にもっと大切なことがあるんですよね。何よりもまず、舞台にいる“姿”が美しくなければならないということ。これは、実のところプロになっても注意を受けることなんです。
- 1:新国立劇場バレエ団プリンシパル 本島美和さん
- 2:何よりもまず、舞台にいる“姿”が美しくなければならないということ
- 3:恩師からのアドバイス
- 4:日本にいながら、海外のバレエ学校と同じような環境で、もう一度
- 5:たとえばカルメンを演じるならば・・
- 6:知識、感情、身体を総動員しないと、舞台では踊れない
- 7:しっかり理想を見据えていけば、その先に見えてくるものが必ずある