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Ballet du Ciel主宰 坂本香菜子さん
バレエは家族のサポートがあってこそ出来るもの
日本の高校へ進学するも進路にバレエを選び、単身ハンブルク・バレエ学校に渡り、シュツットガルトバレエ団に入団、ダンサーとしてのキャリアをスタートした坂本香菜子さん。ドイツ、カナダ、ポルトガルの海を渡り3つのカンパニーに在籍されたご経験から、海外と日本のバレエ環境の違い、未来のダンサー達へのメッセージをお聞きしました。
指導者としても充実した日々を過ごす坂本さん
──海外で3つのカンパニーに在籍して学んだことは?
3つのカンパニーを経験したことで、日本も数ある国のうちの一つ、と思えるようになりましたね。経験していないロシアなどの事情は把握できていませんが、どこの国だって、いいところも悪いところもある。大きいカンパニーだからいいというわけでもない。まずは、自分が何をしたいのか、何を欲しているのか、ということだけはクリアにしておくべきなんだと思います。繋がるところにはご縁があるはず。あとはご縁を信じて、頑張ればいいんだと思います。
──ご自身の経験もあるだけに、いまは生徒さんそれぞれの体調管理についても気になるところですね。
とても気になります。急に痩せてしまったり、太ってしまう子もいます。全員に同じアドバイスをしても駄目なこともあるので、親御さんと本人と3人で話すことも。親御さんの理解は絶対に必要。管理しすぎて隠れて食べてしまうというケースもあるんです。思春期ではあり得ることですね。私自身、間違ったダイエットで食べられなくなる苦しさも経験した分、子ども達にはしっかりと理解して、納得できる方法を実践してもらえたら、と思います。
──生徒たちにこれだけは伝えたい、と思われていることは?
バレエは自分一人の力では絶対にできません。家族のサポートがあってこそ出来るんだということを忘れずにいてほしいですね。特に海外に出るということは、親御さんが大切なお子さんを手放すということでもある。それをよく理解したうえで、責任感を持って取り組めば、おかしなことにはならないはずです。
──指導者として充実した日々を過ごされてるようですね。
教えることはとても楽しいです。のびのび、教えています。オープンクラスでは大人の方にも教えています。大人になってから始められた方々をはじめ、色々なスタンスで皆さんバレエを楽しんでいらっしゃいます。大人の方にはすごく優しく指導しますよ(笑)。
- 1:単身、ハンブルク・バレエ学校へ
- 2:シュツットガルト・バレエ団での経験
- 3:3つのバレエ団で感じた、空気感の違い
- 4:バレエは家族のサポートがあってこそ出来るもの