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バレリーナに聞く バレエ・DVD紹介

パリ・オペラ座バレエ「ドン・キホーテ」

パリ・オペラ座バレエ「ドン・キホーテ」
DVDで楽しむバレエの世界 [鑑賞ナビ付]
パリ・オペラ座バレエ「ドン・キホーテ」
(プロローグ付・全3幕)

発売元:日本コロムビア

シックな色使いのセットや衣装で、
パリ・オペラ座ならではの
魅力がたっぷり!

今回のレビュアー
加藤千尋
加藤千尋
(ダンサー・バレエ教師)
主役2人の踊りの見せ場がとても多いヌレエフ版の魅力

東京も今年は大雪に見舞われ、厳しい寒さが続いていましたが、少しずつ春の足音が聞こえてきた今日この頃です。

パリ・オペラ座バレエ「ドン・キホーテ」

今回は春の訪れを感じる今の時期にもピッタリな、とても楽しい作品のご紹介です。パリ・オペラ座のドン・キホーテです。

2002年オペラ座バスティーユで上演されたこの作品の特徴は、伝説的なダンサーであり、パリ・オペラ座の芸術監督でもあったルドルフ・ヌレエフ版であるという事です。

ヌレエフ版の魅力は主役2人の踊りの見せ場がとても多い事、特にマニュエル・ルグリ演じるバジルは、通常版に比べても随所に見せ場がちりばめられているので、ルグリファンの方にはとても嬉しい内容になっているかと思います。

そして忘れてはならない、もう1人の主役キトリを演じているのは、オペラ座の名花と謳われるオーレリ・デュポン。

彼女が1幕の最初に舞台に現れた瞬間、本当に舞台全体がパッと明るくなった様に感じます。

その美しい容姿で、クールビューティーなイメージのあるオーレリですが、今回のキトリでは大人の魅力と下町のちょっとおてんば娘な部分の両極の魅力を存分に発揮しています。

パリ・オペラ座バレエ「ドン・キホーテ」

マニュエル・ルグリとオーレリ・デュポンという、オペラ座を代表する名カップルの脇を固めるキャストも豪華。

街の踊り子(通常はメルセデス)にはマリ・アニエス・ジロ、闘牛士達のリーダーかつ街のヒーローであるエスパーダには、私の現役時代にゲストティーチャーとして来日されていた、ジャン・ギョーム・バール氏がキャスティングされていてなんだか嬉しくなってしまいました。

バール氏のエスパーダはいかにもヒーローといった感じで、ポーズや視線1つとっても計算された美しさ。とてもかっこいいです。

賑やかな広場のシーンの後、ロマの野営地の冒頭シーンでは、キトリとバジルの美しいパドドゥがあります。このシーンは、ミンクスの音楽を使ったヌレエフ版オリジナルの物。

パリ・オペラ座バレエ「ドン・キホーテ」

そしてロマ達の踊りの中には、今やオペラ座の人気エトワールである、マチュー・ガニオの姿も。エトワールになる以前のダンサーの姿を舞台に見つけるのも、また楽しいものです。

夢の場もデルフィーヌ・ムッサンのドリアードの女王、クレールマリ・オスタのキューピッドなど見どころいっぱいです。 そして3幕の2人の結婚式のパドドゥも、ヌレエフ版ならではの超絶技巧の連続です。

他のバレエ団に比べて、シックな色使いのセットや衣装で、パリ・オペラ座ならではといった雰囲気ですが、とにかくヌレエフ版は見どころがたくさんです。

それだけに、踊っているダンサー達は大変なのだと思いますが、そんな大変さを一切感じさせない主役2人は、さすが!といった感じです。

ちょうど先頃、来日公演を行なっていたパリ・オペラ座ですが、演目にドン・キホーテもありましたね。
やはりとても人気のある、素晴らしい作品だと思います。

作品情報

【作品タイトル】
DVDで楽しむバレエの世界[鑑賞ナビ付]
パリ・オペラ座バレエ「ドン・キホーテ」
(プロローグ付・全3幕)

【作品概要】
バレエを観るのが初めての方でも理解できる!楽しめる!
好評シリーズの 鑑賞ナビ付バレエ 第5弾は超娯楽作品「ドン・キホーテ」

スペインを舞台にした恋と冒険の物語。次々と華やかな踊りが繰り広げられ、初めて見る人もワクワクする楽しさ!
ストーリーがタイムリーな字幕で紹介されるほか、登場人物、マイムの意味、バレエのテクニックなど、鑑賞のポイントもわかりやすくナビ字幕で解説します!

バレエの最高峰、パリ・オペラ座のスターが主演!
パリ・オペラ座バレエといえば、世界の最高峰!
卓越した技術と表現力、そして洗練された華やかさが魅力です。
主演は、オペラ座の花形であるオーレリ・デュポンとマニュエル・ルグリ。
脇役陣が充実しているのも人材豊富なオペラ座ならでは!
群舞の中には、今やエトワールのマチュー・ガニオ等の姿も!

【出演】
キトリ:オーレリ・デュポン
バジル;マニュエル・ルグリ
メルセデス:マリ=アニエス・ジロ
エスパーダ:ジャン=ギョーム・バール 他パリ・オペラ座バレエ

原振付:マリウス・プティパ
演出・振付:ルドルフ・ヌレエフ
音楽:レオン・ミンクス
演奏:エルマノ・フロリオ指揮 パリ・オペラ座管弦楽団
2002年収録 パリ・オペラ座 バスティーユ

【オーレリ・デュポン】
華やかさが魅力のエトワール。どこにいても大輪の花のように、凛とした美しさとエレガンスを放つ。確かなテクニックで、ルグリとは最高のパートナーシップを築く。

【マニュエル・ルグリ】
ジェントルだけどちょっとお茶目、最高のダンスール・ノーブル。精緻なテクニックと豊かな音楽性で、オペラ座のトップとして長年踊り続けた。

【「ドン・キホーテ」について】
原作はセルバンテスの「ドン・キホーテ」ですが、バレエでは彼は脇役。憧れの姫を守るために出発した冒険の旅で出会った恋人たちを、騎士道精神で守ります。主役の恋人はキトリとバジル。キトリの父親が金持ちのガマーシュとキトリを結婚させようと、二人の仲を引き裂きます。キホーテ一行とのドタバタに紛れて駆け落ちする二人ですが、ついにつかまり、バジルは思い余って自殺!?と思いきやそれは狂言。父は結婚を認めてしまいましたが後の祭り。最後は華やかな結婚式で幕をおろします。

鑑賞ナビでさらに理解を深める!楽しめる!

【映像に合わせて字幕で解説】
バレエの見方を分かりやすくナビゲートします。

・登場人物
・ストーリー
・マイムの意味
・バレエのテクニック

*字幕はON/OFFできるので、慣れてきたら字幕なしで楽しめます。

【解説書付き】
お子さまでも楽しめる、写真を豊富に使った
やさしく読みやすいもので、内容も充実!

・登場人物紹介
・ストーリー
・見どころ
・バレエ用語解説
・ダンサープロフィール など

【DVD】
¥4,800(税抜)/122分

発売元:日本コロムビア

DVD購入はこちら

加藤千尋今回のレビュアー/加藤千尋プロフィール
4歳で栗林キミ子バレエスタジオにてバレエを始める。この時バレエが本当に好きになり、将来の夢はバレリーナになる事だった。その後、小学4年生の時に長野県に引越し、栗林先生の勧めだった長野バレエ団に片道2時間半かけて通う。その後中学卒業後に、また東京に戻り早川恵美子、博子に師事。

平成12年NBA全国バレエコンクール 中学生の部 第4位の1
全国舞踊コンクール ジュニアの部 入選

そして、チャイコフスキー記念東京バレエ学校に入学。友田優子、弘子、佐野志織に師事。
第1回スクールパフォーマンスでキューピットを、第2回スクールパフォーマンスではオーロラ姫を踊った。

平成19年 チャイコフスキー記念東京バレエ団に入団。
古典や現代作品など主要な演目に参加し、国内ツアー、ヨーロッパツアーにも参加。
平成25年 同団を退団し、現在は後進の指導にあたっている。

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