TOPページ > バレエをつくる人たちインタビュー > 西洋医学と東洋医学のバランス

バレエをつくる人たち

新国立劇場バレエ団トレーナー 安田善彦さん

新国立劇場バレエ団のトレーナーとして、公演の舞台裏を支え、未来の有望なダンサー達を育成する同バレエ団の研修所にて、第一期から講師を務める安田善彦先生。海外や日本におけるプロのダンサー達の身体のお話をたっぷりと伺いました。

安田善彦さん

──(前頁の続き)自宅だと器具を導入するのは難しそうですね。

そうですね。となると、温めるときには入浴が良いですね。

あとは、「手を当てる」という方法もあります。自分で手を添えて「気」を送り込む。研修所では、解剖学の授業を持っているのですが、西洋医学の考え方とか筋肉の仕組みとかを教える前に、僕はまず生体研究をした学問である東洋医学から教えます。「気」というものがあるということを体験させるんですね。解剖学の授業内容は基本的には西洋医学のことですけど、僕は東洋医学の考えも交えて半分ぐらいずつ教えるんです。東洋医学では、気を陰系と陽系に分けて、太陽に当たっている面を陽、内側のほうが陰と考えるんです。だから背中等が陽で、お腹と内腿等が陰ですね。

陰は下から気が流れ、陽は上から気が流れる。そのルートは12種類あるとされますが、研修生にはそれを実際に流してみて、力がどう変わるかを体験させます。微妙なものですが、握力でもなんでも全部違ってくるんですよ。腹筋とかが一番わかりやすいんですけど、気の流れに沿って筋肉を柔らかくしていくと筋力が10%〜30%アップします。

踊っていて、ちょっと調子が悪いなと感じた時に、さっと気の流れの方に撫でてみたり。そんなことも出来るかなと思い、解剖学の授業ではそういう体験もさせています。

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安田善彦さんプロフィール
経歴
福岡県生まれ。1981年ごろより、来日バレエ団のトレーナーとして活動。ルドルフ・ヌレエフ、ミハイル・バリシニコフ、パトリック・デュポン、ジョルジュ・ドン、シルヴィ・ギエムなど多くのダンサーに関わる。アレッサンドラ・フェリの引退公演にもトレーナーとして参加した。新国立劇場開場時よりトレーナーとしてバレエ団に参加し、バレエ団の海外公演(ワシントンD.C.のケネディ劇場、モスクワのボリショイ劇場等)にも同行し、バレエ団員やゲストダンサーの調整をする。

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