TOPページ > BALLOGS > バレエダンサーさんの治療院 > パッセで開かない…。膝が外に向かない理由とレッスンでできる対策

「バレエ」専門ブログマガジン『BALLOGS(バログス)』

「バレエの世界に安心と安全を」バレエ安全指導者資格 「オーロラシャンプー」今なら期間限定キャンペーン中!

パッセで開かない…。膝が外に向かない理由とレッスンでできる対策

パッセで開かない…。膝が外に向かない理由とレッスンでできる対策

こんにちは。島田です。

バレエを踊っていて、
「パッセで足がなかなか開かない…」
「開こうとしても膝が外に向かない…」
「開いてもピルエットで回る時は閉じちゃう…」

って経験ありませんか?

これらに共通することがあります。それは、『いきなり膝を外に向けようとしている』こと。

バレエはそれ自体が優れた整体です。膝が外に向くのにも、理由があるんですね。それに気づくだけでも、パッセで無理やり開こうとして足の付け根を痛めたり、ピルエットで足が閉じるのを少しでも防ぐことができます。

もし、なかなかパッセで開かない(膝が外に向かない)なら、ぜひ参考にしてみてください。

パッセで開かない原因

パッセしたときに足が開かない(膝の向きが内側)になるのは大きく分けると2つの原因があります。

パッセで開かない原因①軸足から足が離れている
パッセで開かない原因②ターンアウト不足で股関節が内旋(ないせん・内側に回ること)して、つま先を軸足につけていられない

パッセで開かない原因①
軸足から足が離れている

パッセするときは「軸足を通って足を上げて」とアドバイスされたことがあるかもしれません。

これは、軸足を通るのと、通らないのでは使う筋肉が違うからです。

軸足を通る  :股関節を開く筋肉を使う
軸足を通らない:前ももの筋肉を使う

詳しくは、後でお話しますが、軸足を通らずに足を上げることで股関節が開けず、膝を外に向けられません。

パッセで開かない原因②
ターンアウト不足で股関節が内旋して、つま先を軸足につけていられない

もう1つは、軸足をきちんと通ろうとしているのに、途中で足がきつくて(土踏まず、アキレス腱、もも裏がつりそうになる)軸足から離れてしまうことです。

これは、足をつけてまま膝まで上げるまでにはターンアウトが足りないことが原因。途中で股関節が内旋(ないせん・内側に回ること)してしまい、膝が内側に向いてしまいます。

なぜ、このような原因で足が開かないのか?これには、パッセで足が上がるメカニズムが関係しています。

パッセで足が上がるメカニズム

パッセで足が上がっていくのは、股関節が回る(ターンアウトする)からです。 その鍵になるのは、足を上げる時にきちんと軸足を通ること。

そうすることで、足がターンアウトされて、股関節が外旋(がいせん・外に回る)できる分だけ、太ももは外に向いていきます。結果として、膝のお皿も外に向きます。

つまり、パッセしたときに股関節が回っていれば、膝は自然と外に向いて足を開くことができます

パッセを膝だけで開くとどうなる?

反対に、開こうとして膝だけ外に向けるとどうなるか? 結論から先にいうと、この2つの問題を起こしやすいです。

①足の付け根(前側)を痛めやすい
②ピルエットするときに足が内側に閉じる

①足の付け根を痛めやすい

足が軸足から離れやすくなって、膝を上に持ち上げるような動きになります。

そうすると、前ももにある膝を持ち上げる筋肉(大腿直筋・だいたいちょっきん)が使われます。結果、この筋肉が縮みすぎて、足の付け根の前側を痛めやすくなります。


 

②ピルエットするときに足が内側に閉じる

さらに、膝を外に開こうとするので、股関節が回りません。それでも膝を外に向いて見せるために、腰を後ろにねじって骨盤を開くことで、形をそろえることに。

この状態だと、バランスもとりにくいし、ピルエットするときには足が閉じちゃいます^^;

なので、これらを防ぐためにも、パッセで開こうと思ったら『軸足をきちんと通って足を上げる』ほうがいいんですね。

パッセで開く(膝が外に向く)には?

では、パッセで開く(膝が外に向く)ためにはどうすればいいか? レッスン中、意識したいのは次の2つです。

①足を上げる時に、軸足を通るように気をつける。
②上げるときは、指できちんと軸足を擦りながらやる。

ピルエットするときなど、一瞬で足を上げない時もそれは同じです。軸足を擦りながら足を上げることで、ターンアウトがキープできるので、回ってるときもパッセの形が崩れません。

でも、いきなりつま先で軸足をきちんと擦りながら上げるのは、意外と難しいはずです。

なぜなら、その分、『ターンアウト』と『指で床を押す力』が必要だから。

「それは、レッスン中のどこでやっているの?」って思いますよね。
まず押さえたいのは、次の3つ。

【1】プリエ

・お尻の穴が下を向いたまま、上げ下げする
・立ち上がる時に、もも裏やひざ裏をストレッチ(お尻が持ち上がって骨盤が立つ)

【2】タンデュ

・足を伸ばすときは床をきちんと擦る
・伸ばした後もしっかり床を指で押す

【3】ロンデ・ジャンブ

・指で床をきちんと擦りながら回す

いきなりパッセで膝ばかり開こうとしても、骨盤を広げたり(腰を後ろにねじったり)前ももの付け根を痛める危険性があるので要注意。

まずはこの3つを、注意点込みでマスターすると、『ターンアウト』と『指で床を押す力』が強化されて、パッセのクオリティが上がります。

まとめ

今回の話をまとめると、

パッセで足が開く・上がるのは…
軸足を通って足を上げることで股関節が開くから。ターンアウトできた分だけ膝が外に向いて足も上がる。

パッセで足が開かない原因は…
①軸足から足が離れているから。
②ターンアウト不足で股関節が内旋して、つま先を軸足につけていられないから。

膝だけ外に向けようとすると…
①足の付け根(前側)を痛めやすい。
②ピルエットするときに足が内側に閉じる。

レッスンで意識したいのは…
足を上げる時に、つま先で軸足を擦りながら上げること。
そのための準備として、
・プリエで、お尻の穴が下向いたまま、まっすぐ上げ下げ。
・タンデュ、ロンデ・ジャンブで、床をきちんと擦る。

ぜひ、明日からのレッスンで活かしてもらえれば嬉しいです。

>著者プロフィール情報はこちら
>今すぐ上達!バレエレッスン動画はこちらから!
>ダンサーのためのコンディショニング製品はこちら

「バレエTV」なら今すぐ上達!

バレエジャポンオススメコンテンツ

バレエジュレ無料サンプルプレゼント中!
いいね!を押してバレエDVDをもらおう!

Ballogs内検索

「バレエジャポン®」は(株)シーズの登録商標です。