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成長を見守る
年度末の3月ですね。この時期は進学等で周りの環境が変化するからでしょうか?子どもたちの身体も気持ちも不安定になりがちに感じます。
私たちも子どもたちとの我慢大会です(笑)。
以下、今私たちが子どもたちに対して行っていることを理解していただくために、ある親御さんたちに送ったメールの内容を多少編集して今日のブログを綴りたいと思います。
〇〇さん
おはようございます。昨日のレッスンでは、少しきつい言葉も使いましたので、誤解のないように改めて彼女の今の踊り、身体に対しての総評です。
Rちゃんの踊りの現状ですが、練習を積み重ねたバリエーションの中では、テクニックの面ではかなり高い程度に、そして表現や芸術性の部分ではすでに十分成り立っていると思います。これは彼女の自分に対する厳しい性格、努力、練習の賜物です。バリエーションのみのコンクールでは評価を受けるでしょう。これは自信を持って良いと思います。
ですが、レッスンの中での基礎的な身体の使い方を見たところ、やはり弱点が目立ってしまいます。弱点とは、足の甲ではなく、身体の使い方のことです。それがポジションの曖昧さ、甘さにつながっています。
具体的には昨日伝えたように、身体の引き上げとターンアウトへの理解、コントロールがまだ出来ていません。お腹だけではなく、脚だけではなく、上半身だけでなく、身体全体の引き上げの流れを掴んでこそ、ターンアウトが出来るようになります。プリエ、タンジュが厳密な意味でまだ出来ていないのです。
そのために、身体(物事)をもっと視野を広げて見る習慣をつけるように話をしました。「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、今の彼女の身体の見方、捉え方はそんな感じです。ですから特に首から頭の引き上げに影響する目線の使い方の指導をしました。
これは真反対の子もいて指導に困るのですが、彼女の場合、自分の思う弱点、コンプレックス(足の甲)にフォーカスし過ぎています。しかし私の見る弱点はそこではありません。
軸の脚を使いしっかり床を押すことで、全身の引き上げ(アームスの引き伸ばしも)が出来てこその身体の安定があって、それがターンアウトにつながり、膝が伸びて、足の甲、足裏へと力が伝わるものです。足の甲だけに囚われていては、足の甲自体も変化していきません。
老婆心ながら、精神的な意味では、自分をもっと認めてあげられるように、近くにいるお母様もまた改めて彼女との付き合い方を見直してもらえればと感じています。 親の不安が子どもの不安へとつながります。彼女を、彼女の力をもっと信頼してもらえればと思います。
これは提案ですが、時間が遅くならず、安全面の問題がなければそろそろ一人でこちらに来ても良いかもしれません。昼間の時間ですが、うちには中学生で広島や名古屋、山口等の遠方から一人で来ている子もいます。無理にとは言いませんし、それぞれのタイミングもありますのでこのあたりは様子を見ながらお願いします。海外留学を希望しているなら、そういう意味でもそろそろ準備をしなければいけません。
自分の弱さは自分の一部であると認めること、隠さずに、何かに(甲出しスティック?)頼り過ぎずに、自分の力でもっと変えていこうとすることが大事です。そのために出来ることがもっとあるのではないか?すぐにはどうしようもないことに囚われず、時間は限られているのでもっと今出来ることに時間を割くべきです。
また、分からないことを恐れずに、もっと指導者の話を聞けるようにならなければ、本当の意味で助けても貰えません。指導者も、言葉をアドバイスを相手によって選びます。
いつまでも優等生、良い子では、Rちゃんらしい個性、武器も出てこないのじゃないかなと思います。
これは昨日の最初にお話をしました。 芸術ですから、人を圧倒するような武器がなければ成り立ちませんし、最終的にプロとして舞台に立ちたいと思った時に観る人に求められるのは、弱点ではなくその武器です。それが何なのか、見つけられると良いですね。
焦ることはないですが、心の、精神的な成長も待ちたいと思います。
現状では踊りにくいのを承知で、特に前と横のタンジュ(プリエでの4番ポジション)に関しては、厳密にポジションを取っていくように指導しました。引き上げとターンアウトがまだ完全に出来ていないから脚が閉じ切らないと、私は見ています。それが身体の向きの甘さ、上半身(エポールマン)の使えなさにつながっています。ある意味まだ子どもっぽい踊りです。
次回来られた時に、少しでもこれらが改善されていることを期待しています。Rちゃんにも改めて頑張るように伝えてください。 よろしくお願いいたします。
踊りを、身体を変えるためには、身体の使い方を変えることが必要です。
それぞれのタイミングもあるでしょう。私たちも子どもたちのペースでその成長を見守っていけたらと考えています。
「プロ」という言葉を私たちはよく使いますが、言葉を変えると「上手になりたい」という強い気持ちの延長線上に、大袈裟ではなく、子どもたちには人生を懸けて行える何かを見つけてほしいと常に考えて指導しています。
今まで一生懸命にやってきたバレエが、何らかのかたちで昇華されていく日を迎えられるように、そのためにいつも真摯に自分に向き合える場所でありたいと考えています。
今は先のことは考えられなくても、子どもたちにとっての、今、バレエがどのような存在なのか?それが大事だと思います。
続けるか続けないか?うちに来るのか来ないのか?その結果がどうなろうとも私たちは気にしません。子どもたち自身が、良い選択を出来るよう傍で見守っていければと思います。
今日の「フィールリズム」、自然と後ろの子たちも踊り出すとても良いWSでした。
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