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JBC滋賀
JBC(ジャパンバレエコンペティション)滋賀の審査員を務めました。
290曲のエントリー。JBCはここ数年で一番申込締切が早いコンクールとなりました。
今回も290名が限界で、相当数の方々に4月以降のエントリーをお願いしたそうです。とは言っても4月のJBC東京は既に締め切ったそうです(笑)
タブレットによる細分化された審査、即日ジャッジシートが参加者に渡り、そして審査員が招聘された団体の参加者には一切得点が反映されない(他の審査員の平均点が充てがわれます)などなど、透明性、公平性に加え、去年暮れから実験的に音声アドバイスデータなるシステムが導入されました。
審査員が審査しつつ、コメントを喋り、それが録音されて所属の先生方に送られます。今回は私がそれを担当したのですが、棄権もあったとは言え280曲のコメントを述べていた、と後から気づき、我ながらビックリしていました(笑)
長時間の審査も全く苦になることはなく、むしろどんどん楽しくなってくる…コンクールが好き、とかではなく、バレエを見るのが好きなのだなあ、と感じます。参加者の方々の素敵な衣裳だったり、身体の使い方、音楽の取り方、演技力、こちらも見ていて勉強になります。
いつもの審査員の先生方です。
脚を組んでみました(笑)
キーロフアカデミーのサマーインテンシブ参加権の皆様。いつもは7名近く選ぶのですが、今回はかなり厳選させていただきました。今後も厳選するつもりです。参加権とは言え、私も学校側に推薦するには相当の重い責任があります。
この数年間の間に沢山参加権の方々を選ばせていただきましたが、そこから年間留学に結びついた日本人はたった2人しかいません。その2人は私がJBCで選んだ2人。現在日本人留学生は(プリプロフェッショナルを除き)4名しかおりません。サマーはともかく、年間留学は誰でもかれでもどうぞ、という学校ではないです。最近では優れたアメリカ人、韓国人たち(日本人とは比べ物にならないくらいの身体条件)が続々留学し始めていますので、キーロフサマーの広き門もそのうち一気に狭くなると思います。
厳しいワガノワメソッドのレッスンと、5週間の滞在期間を耐えられるだけの精神力があるか、ないか、をヴァリエーションを通して確認しました。
この三名のヴァリエーションに対する集中力は素晴らしかったです。ご指導された先生方との二人三脚の賜物でしょう。
YUMIKO賞の彼女も竹島由美子さんが見たら大絶賛するであろう演技でした!
最近、レッスンに対するマナーについて先生方と話をすることが多いです。たとえば髪の毛がボサボサのままレッスンしない、バーに寄りかからない、ご挨拶はきちんと、などなど。昔なら当たり前のマナーが、今時のお習い事のバレエでは、それは浸透していないようです。子供たちは自由気ままだし、教師の言う注意を聞いてない、聞くどころかレッスン中座っていたり、話をしていたり…それを教師がとがめると「注意された」ではなく「怒られた」となる。
なにかが病んでいると思います。
しかしそのように過ちを指摘されないままコンクールに参加したら、困るのは本人。
スケジュールは自分で把握しなくてはいけないし、ポアントのリボンの結び目が出ていないか足元は自分で確認しなくてはいけないし、衣裳の後ろを留めるには誰かに「お願いします」と言わないと無理だし、衣裳から糸がほつれて出てないかチェックしなくてはいけないし、楽屋を知らない人と共有する場合、何を見られるかと言ったらバレエではなく、その人の普段の態度だけ。
私はコンクール自体はマナーを審査される場所だ、と思っています。舞台マナーなくしてはバレエにはなりませんから。そしてそのマナーは舞台で培われるわけではなく、日々のレッスンで培われるもの。
普段からポアントのリボンが出ないようにしておけば、舞台でも出ない。普段から教師の注意を聞く集中力さえあれば、舞台で1人のときも教師の注意を覚えて踊れるはず。普段から髪を整えておけば、舞台でボサボサ頭にはならない…
コンクールをそのような場、と捉えてもらえると嬉しいです。
今、朝の5時起きで新幹線に乗っています。今からAngel Rさんで3クラス、そのあとは堀岡美香先生主宰のパークサイドバレエスタジオ東京にお邪魔します!
左右木健一
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