TOPページ > 指導者インタビュー > 畠中三枝バレエ教室主宰 畠中三枝さん

指導者インタビュー

畠中三枝バレエ教室主宰 畠中三枝さん

畠中三枝

毎年コンクールで入賞する生徒を多く輩出している畠中三枝バレエ教室は、滋賀県大津市、琵琶湖のほとりにあります。生まれ育った町で教室を開きたいという夢を畠中先生が叶えたのは、1990年のこと。以来20年以上が経ち、プロとして巣立っていく生徒も増えてきましたが、その中にはコンクールでは結果を残せなかった方もいるそう。プロを目指す生徒にとって、コンクールって一体どんな存在…? いろいろな疑問に答えていただきました。

きっかけは、「バレエ を見せてあげたい」という気持ちから

――生徒さんをコンクールに出すようになったのは、どんなきっかけからだったのでしょうか?

最初は、自分が習っている「バレエ」というのがどんなものなのか、生徒たちに見せてあげたいという思いからでした。教室を開いた当時は、びわ湖ホールもなかったので滋賀に一流のバレエ団が来ることはめったになかったし、インターネットはもちろん、本やビデオも今ほどたくさんはない時代。コンクールで上手な人たちの踊りを見るのは、良い勉強になると思ったんです。それで、どうせ見るなら、出しちゃおうと(笑)。自分の出番が終わったら、客席に座って舞台を見るように言っていました。疲れて寝ちゃう子もいましたけど(笑)、やはり刺激になっているようでしたね。

山谷奈々
国内外の数々のコンクールで入賞経験を持つ山谷奈々さん。2012年の発表会『ドン・キホーテ』より、キトリ(第1幕)のヴァリエーション
コンクールへの挑戦は、目的がはっきりしている子だけに

──では今も、出ることよりも見ることを重視して出していらっしゃるんですか?

いえ、10年ほど前から、本気でプロを目指したい子しか出さないようになりました。昔と違ってバレエ公演を見る機会が増えましたし、日ごろの成果を見せると言う面でも、教室が増えた今はいろいろな舞台に参加する機会があります。コンクールはやはり体力的にも精神的にも大変ですから、バレエを取り巻く環境が変わった今、趣味でやっていくのにわざわざ出ることはないと思うようになったんです。出たいと言ってくる子は多いんですが、なぜ出たいのかを聞いて、親御さんも含めて、目的がはっきりしている子だけに挑戦させています。

――コンクールに出るための「条件」を教えてください。

まずは、レッスンを週5~6回に増やすことから始めて、体力的についてこられるかどうかを見ます。それから、いくつかの教室と合同で開催しているヴァリエーションフェスティバルというのに出しているんです。舞台上ではもちろん、楽屋での過ごし方も大事ですね。大人の言うことをよく聞いて、周りに迷惑をかけずに過ごせるかどうか。慣れてくると横着しがちな「ポワントの履き方」も重要なチェックポイントです(笑)。この舞台を経て、大丈夫だと判断した子だけをコンクールに出しています。

体調管理は、最終的には自分次第

――練習がハードになると、体調管理が大変になってきますね。

本番前に熱を出したりケガをしたりしないように管理するのは、結局は自分自身。こちらでも、冷えそうな格好をしていたら注意を促したり、ケガ予防のためのテーピング方法を教えたり、体調が悪いのに無理にレッスンしようとしていたら見学するよう言ったりはしますが、本番に向けてどう整えていくかは、自分で覚えていかないといけないことなんです。ダイエットも同じで、人それぞれ体質が違いますから、ベスト体重をキープする方法は自分で考えるしかない。ただ、「食べてないのに太る」っていう子は、よく見てるとやっぱり食べてますけどね(笑)。たいていの子は、「それじゃ落ちるけどいいの?」と声をかけると、自分で見直してダイエットしてきますね。

左右木健一
畠中三枝バレエ教室の皆さん。同じく発表会『ドン・キホーテ』より

――本番の舞台で実力を発揮するためには、どうしたらいいでしょうか?

私がいつも言っているのは、「稽古場は舞台、舞台は稽古場だと思って踊る」ということ。レッスンは舞台のためにするものですが、舞台はレッスンの延長上にしかないんです。普段のレッスンでも、見られていると思って、本番をイメージしながら踊る。舞台では、本番だからといって特別なことをするのではなく、稽古場と同じように踊る。コンクールも一つの「舞台」ですから、目立とうとして大げさなことをするのではなく、全幕の中の一部を踊っているという意識を持ってほしいですね。王子様や両親はどこにいるのか、周りの役のことまで想像できたら、1曲のヴァリエーションの中でも気持ちが表現できる。同じ振付でも、手や上半身の使い方は人それぞれ違っていていいんですよ。

コンクールは、プロになるためのスキルを学べる場所

――コンクールに出るための心構えとして、大切なのはどんなことだと思われますか?

コンクールを最終目標にしないことですね。その先に「プロのダンサー」という目的が見えていれば、落ちてもめげたりはしないはず。そういう心のケアも含めて、プロになるためのスキルを学べる場所がコンクールだと思うんです。実際に私の生徒でも、コンクールで結果を残せなかったのに、ヨーロッパのオペラハウスに就職してオペラやバレエ公演に出ている子がいます。夢は、漠然と持っているだけでは叶わないけれど、ビジョンを持ってちゃんと努力していれば現実になるのだと、生徒たちに実感させてもらっています。

指導者インタビュー一覧へ戻る

バレエジャポンオススメコンテンツ

カルシウムグラノーラ無料サンプルプレゼント中!
バレエジュレ無料サンプルプレゼント中!
いいね!を押してバレエDVDをもらおう!

畠中三枝さんプロフィール
経歴
滋賀県出身。8歳より宮下靖子バレエ学園でバレエを学ぶ。フランス・カンヌのCentre de Danse International Rosella Hightowerに留学。その後パリにて、アンドレ・グレゴルスキー、レイモン・フランケッティー、ぺーター・ゴス(コンテンボラリー)らに師事。帰国後もダンサーとして活躍した後、結婚・出産を機に滋賀県大津市に畠中三枝バレエ教室を開校。厳しい中にもユーモアあふれるレッスンで、プロのダンサーも多数輩出している。第60回全国舞踊コンクール、第2~4回ジャパングランプリ(全国ジュニアバレエコンクール)において指導者賞を受賞。

特集

バレエスムージー

清里フィールドバレエをバレエジャポングッズで応援!

オールジャパンバレエユニオンコンクールを応援!

プロダンサーインタビュー

  • 青山季可さん
  • イザベル・シアラヴォラさん
  • 小野絢子さん
  • 小出領子さん
  • 坂本麻実さん
  • 坂本香菜子さん
  • 那須野圭右さん
  • 西島千博さん
  • 西村真由美さん
  • メアリー・ヘレン・バウアーズさん
  • 本島美和さん
  • 米沢唯さん

パリ・オペラ座エトワールイザベル・シアラヴォラ さんから国内バレエ団の現役プリンシパルまでイン タビュー多数掲載中

  • バレエジャポンを友だち追加
  • バレエジャポンをいいね!
  • バレエジャポンをtwitteでフォロー!

「バレエジャポン®」は(株)シーズの登録商標です。